PE

エチレンを重合した熱可塑性樹脂をポリエチレン(PE)といい、分岐度、分岐の種類、分布などにより密度や特性が変わる。一般に密度を基準にして高密度ポリエチレン=HDPE (0.941~0.965)、中密度ポリエチレン=MDPE (0.926~0.940)、低密度ポリエチレン=LDPE (0.910~0.925)、超低密度ポリエチレン=ULDPE (0.985~0.909)に分類されている。又、エチレンとオレフィンの共重合により作られた低密度ポリエチレンを線状低密度ポリエチレン=L-LDPE と呼んでいる。一般に中密度ポリエチレン以下を軟質で高密度ポリエチレンを硬質としている。また、製造法は3種類ある。1つ目はラジカル重合開始剤を使用し、500~7000気圧の高圧を使用して合成する高圧法、2つ目は金属酸化物系触媒を使用し、30~40気圧の中圧を使用して合成する中圧法、3つ目チグラー系触媒を使用し、10気圧以下の低圧を使用して合成する低圧法に分類されている。高圧法低密度ポリエチレンは、原料としてエチレンのみを使用し、重合中の連鎖移動反応で分岐を作るが、他はαオレフィンの共重合により、短鎖分岐数を調整し密度を制御する。ポリエチレンの物性に影響を与える主たる因子は、分子量、分子量分布、分岐の数、種類その分布などの構造因子であり、これらの変化によりいろいろな特性を有するポリエチレンが得られる。また、新しい製造法として従来まで低密度ポリエチレンの製造には1000気圧以上の高圧を使用して合成する方法が主流だったが、エネルギー消費が少なく中低圧でエチレンとブテン-1などのコモノマーを共重合させ、低密度ポリエチレンと類似した性質をもつ直鎖状低密度ポリエチレンの製造法が開発され、現在の日本では低密度ポリエチレンのうち4割近くがこの製造法で生産されるようになった。ポリエチレンの用途として、低密度ポリエチレンは各種包装用のフィルム・ラミネート、包装用中空容器、軟質成形品およびパイプ・電線被覆 等で、高密度ポリエチレンは包装用フィルム、各種瓶および中空容器、各種コンテナなどの成形品および工業用フィラメント などである。

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