LCP

液晶構造を発現する高分子の総称。高分子液晶も低分子液晶と同じく、ある温度範囲で(サーモトロピック)液晶性あるいは溶液状態で(リオトロピック)液晶性を示すものに分類される。さらに液晶ポリマーは、その液晶構造の発現のもととなるメソゲン基が直接主鎖にのみ入ったもの(主鎖型液晶ポリマー)、側鎖にのみ入ったもの(側鎖型液晶ポリマー)、あるいはその両者に入ったもの(複合型液晶ポリマー)に分類される。現在、実用化されている液晶ポリマーは、リオトロピック液晶ポリマーでは、ケブラーに代表される全芳香族ポリアミドであり、サーモトロピック液晶ポリマーでは、ラペロス、ザイダー、スミカスーパー、シベラス等に代表される全芳香族ポリエステルである。液晶ポリマーの特徴はその剛直鎖の配向に起因し、一般に耐熱性、すぐれた強度特性、低熱膨張性および配向状態を得やすいことであり、これらの性質を利用して、高強度、高弾性率の繊維としての応用や、成形品として前述の特性を利用し電気、電子部品などに使用されている。

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