二色成形

二色成形とは、二色または二種類の樹脂から成る一体の製品を作る成形法をいう。成形には、二組の射出装置を備えた専用機を使用する。二色成形品の主な用途として、電卓やコンピュータのキー、スイッチ類の押しボタン、機械装置のツマミなどに、文字や数字、記号などを入れる場合に適用されている。二色成形のプロセスで代表的な例として、第一シリンダより一色(一材)めを成形し、一度型開きをして、一次成形品をコア側に付着させたまま、金型回転盤を180゜回転させて型を閉じ、第二シリンダより二色(二材)めを成形し、再び型開きを行い、成形品を金型から取出して、二色成形品ができあがる。このプロセスでは、一次成形用金型と二次成形用金型の二組の金型を使用し、実際の操作では、二組の射出装置がほぼ同時に作動し、半回転ごとに1ショットの成形品が得られる。他の方法としては、二組の金型を垂直軸のまわりに背中合わせに取付けて、垂直軸を中心にして半回転させる方法や一組の金型内に一次成形用と二次成形用のキャビティ、コアのセットを設ける方法などがある。二色成形の方法をさらに展開して、シリンダを増やせば数色の成形(多色成形)を行うこともできる。

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